大鹿歌舞伎『秋の定期公演』

南アルプス山中にあり、「日本で最も美しい村」連合にも加盟する大鹿村に300年以上伝承されている地芝居「大鹿歌舞伎」の定期公演。春と秋の2回の定期公演が大鹿村村内に残る市場神社舞台の回り舞台で上演されます。秋は、10月第3日曜正午からで、座布団持参で参集し、先着順整理券が渡されるというシステムになっています。

「いいぞ」「待ってました」などの掛け声とともにお花が投げ込まれます

「いいぞ」「待ってました」などの掛け声とともにお花が投げ込まれます

今年の演目は歌舞伎の定番、源平合戦の話

春の定期公演(5月3日正午〜)は大河原の大磧神社ですが、秋の公演(10月第3日曜正午〜)は鹿塩の市場神社。
これまで長野県の文化使節としてヨーロッパ各国での公演や国立劇場(大阪府)での公演など多くの国内外での公演を行ない、地芝居としては全国初の国選択無形民俗文化財にも指定され、昔ながらの観劇スタイルと伝統の技に全国から多くのファンが訪れます。
「懐紙やティッシュペーパーなどに小銭を包んでひねり、芝居が山場を迎えたら舞台に向けて下手投げで投げ込んで下さい」(大鹿村観光協会)。

2016年秋の公演内容は、
「一谷嫩軍記 須磨浦の段」
(いちのたにふたばぐんき すまのうらのだん)
平経盛は養女の玉織姫を、自分の息子である平敦盛といずれ夫婦にしようと決めていましたが、源平の戦いのさなか、それがかなっていませんでした。平経盛とは離れ離れになった玉織姫は、敦盛の姿を求めて須磨の浦へ。そこに平山武者所末重が現れ姫を捕まえ、自分の妻となるよう迫ります。平山の横恋慕に対して敦盛を慕う姫はそれを拒み平山を罵ります。ついに平山は怒り姫の胸に刀を突き刺したその時、背後に源氏の軍勢の声が・・・。

「六千両後日文章 重忠館の段」
(ろくせんりょうごじつのぶんしょう しげただやかたのだん)
平家滅亡の後、源氏の重臣・畠山二郎重忠は平家の血を引く六代御前を捕縛。重忠は源頼朝に六代の助命を嘆願していましたが聞き入れられず、今日中に首を差し出せとの厳命が下りました。館へ戻った重忠は、平家方出身の妻・道柴に紅梅の花にたとえて謎をかけます。道柴は、固く口を閉ざし自らの素性を明かそうとしない六代をやむなく折檻し、「平家を捨て去れ・・・」との夫重忠の真意を悟るのでした。

臨時バスが伊那大島駅を9:15に出発(片道500円)。雨天は大鹿小学校体育館で開催。開演は12:00。会場付近に臨時駐車場を用意するので係員の誘導に従って駐車を。混雑が予想されるので早めの来場がおすすめだ。

これまで2本の映画が大鹿歌舞伎を題材に制作されている

大鹿歌舞伎がモデルとなった映画もこれまでに2本制作されています。

最近の映画は2011年7月16日公開の『大鹿村騒動記』(主演:原田芳雄、監督:阪本順治/原案:延江浩『いつか晴れるかな』ポプラ社)。
主演の原田芳雄が公開3日後に死去したので、この映画が彼の遺作になっています。
主演の原田芳雄は、2008年に出演したテレビドラマ『おシャシャのシャン!』(NHK長野放送局制作)の収録で大鹿村を初めて訪問。村人の農村歌舞伎に対する熱い思いに触れたことがきっかけで大鹿歌舞伎をテーマに映画化を発案したのです。
原田芳雄演じる風祭善は、大鹿村で鹿肉料理の食堂「ディアイーター」の「主人をしながら大鹿歌舞伎の役者も務めるという話。
大鹿村の村人300人もエキストラで出演しています。

もうひとつ、大鹿歌舞伎をテーマにした映画が『Beauty うつくしいもの』(監督:後藤俊夫、主演:片岡孝太郎)で、2007年に制作されています。
昭和10年頃の「大鹿歌舞伎」を題材に、歌舞伎の花形役者・雪夫に魅せられた少年・小椋半次(片岡孝太郎)と、半次の歌舞伎舞台を常に支え、ともに舞台を演じてきた花形役者・桂木雪夫(六代目片岡愛之助)の2人が「大鹿歌舞伎」(農村歌舞伎)に生涯を捧げるという物語。
第31回モスクワ国際映画祭コンペティション部門の正式招待作品ともなり注目されました。

大鹿歌舞伎 秋の定期公演 DATA

開催日 2016年10月16日(日)
時間 12:00〜16:00、開場は8:00
場所 市場神社舞台、雨天の場合は大鹿中学校体育館
所在地 長野県下伊那郡大鹿村鹿塩436
電車・バスで 伊那大島駅から臨時バス(9:15発)運行、帰りは終了しだい降車場所(鹿塩バス停)から運行。(料金片道500円)
ドライブで 中央自動車道松川ICから35分
駐車場 臨時駐車場を設置、係員の誘導に従い駐車を/無料
問い合わせ 大鹿村教育委員会(大鹿歌舞伎保存会事務局)TEL:0265-39-2100
公式HP http://www.vill.ooshika.nagano.jp/

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