長野県白馬村、かつて善光寺・戸隠詣での往来で栄えた善光寺街道柄山峠越えの道は千国街道を分かれ、青鬼(あおに)、野平の集落を経て、柄山峠への登路となりました。野平から柄山峠への道は十三曲りと呼ばれるつづら折りで高度さを克服し、柄山峠を越えて鬼無里(きなさ)へと下りました。峠越えの古道が現存しています。
かつてはこの道を善光寺へとたどった
安曇野と善光寺を結ぶ裏街道には柄山峠越え、柳沢峠越え、夫婦岩越えの3ルートがありましたが、越中(富山県)などからの旅人も活用した古道が柄山峠越え(千国宿~梨平~青鬼~野平~柄山峠~落合~西京~和田)です。
春には善光寺平の田植えの助っ人として田人(とうど)と呼ばれる出稼ぎ人もこの道をたどりました。
白馬村の古老の話では、鬼無里にある土倉文殊堂への参詣、戸隠神社、善光寺への代参(本人に代わって神仏に参拝すること)にも使われたとのこと。
往来は終戦直後まであったといいますが、今では古道は地元有志のメンバーが整備した古道跡として残されるのみとなっています。
野平集落を通りさらに奥へと走った菅入分岐に古道の入口があり、野平集落に車を停めても柄山峠までは片道で3時間以上必要なハードな道のりとなります。
ハイキングコースとして整備されるわけではないので、入山にあたってはコースの状況などの確認が必要。
善光寺古道・柄山峠越え | |
名称 | 善光寺古道・柄山峠越え/ぜんこうじこどう・からやまとうげこえ |
所在地 | 長野県北安曇郡白馬村北城 |
ドライブで | 上信越自動車道長野ICから約50km。長野自動車道安曇野ICから約55km |
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