達人が教える! 松本まで安く行く方法(東京&名古屋から)

新宿〜松本、名古屋〜松本をいかに安くいけるのか、この方法を時刻法編集のベテランや旅の達人に取材。オーソドックスで、かつ安く快適にアクセスする方法を伝授しましょう!(高齢者向けの割引などを勘案していない作戦です)

夏休み、冬休み、春休みなら「青春18きっぷ」の利用も

松本へはJRと高速バスの2通りのプランが選択できます。そのうち、JR利用の場合、もっとも安いアプローチは、冬休み、春休み、夏休みに販売される「青春18きっぷ」の活用でしょう。青春18とはいうものの、年齢制限はありません。
5枚つづりですので、購入して使い切れない場合は金券ショップに売ることもできますし(残りの有効日数があることが条件)、運が良ければ余った「青春18きっぷ」が金券ショップに持ち込まれて販売されているケースもあります。

青春18きっぷで松本へ

JR線の普通・快速列車の普通車自由席及びBRT(バス高速輸送システム)、ならびにJR西日本宮島フェリーに自由に乗り降りできるきっぷが「青春18きっぷ」。5枚つづりで、1万1850円(大人・小人同額)。1枚あたり2370円。
1枚のきっぷを1人で5回までご利用できるほか、5人で1回などのグループでの利用も可能となっています(グループ利用の場合は、同一行程でのご利用に限ります)。

有効期限は休み期間中なので、1ヶ月以上ありますが、1回あたりの有効期間は乗車日当日限り。
今回は、新宿〜松本、名古屋〜松本に限っての移動ですから、その費用対効果をみてみましょう。
例とするダイヤは夏休み土休日ダイヤを利用。

【青春18きっぷ/新宿〜松本】
新宿8:26発特快で高尾、甲府と乗り換え、松本着12:52=所要4時間26分(乗車時間は4時間11分)。
通常の乗車券=3996円→青春18きっぷ2370円で、1626円得した計算。
料金(2370円)÷所要時間(266分)=8.91(費用対効率の指数)
注/費用対効率の指数=数字が少ないほど1分あたりにかかる費用が少ない計算に

【青春18きっぷ/名古屋〜松本】
名古屋8:15発の快速・塩尻行(快速ナイスホリデー木曽路)で、塩尻乗り換え松本駅着11:44=所要3時間29分(乗車時間は3時間11分)。
通常の乗車券=3350円→青春18きっぷ2370円で980円得した計算。
料金(2370円)÷所要時間(209分)=11.34(費用対効率の指数)

あずさ・しなの特急回数券を利用

新宿と松本を結ぶ特急あずさ(E257系)
新宿と松本を結ぶ特急あずさ(E257系)
 
【あずさ回数券で新宿から松本へ】
あずさ回数券(指定席タイプ)は6枚つづりで、2万7780円。1枚あたり 4630円。
ひとりで3往復しても、3人で往復でも、6人で片道利用でもOKで、有効は3ヶ月間。
ただし、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始は利用できません。
8:00ちょうどの特急スーパーあずさ5号で松本着が10:38。所要2時間38分。
料金(4630円)÷所要時間(158分)=29.3(費用対効率の指数)

【しなの回数券で名古屋から松本へ】

しなの回数券(指定席タイプ)は6枚つづりで、3万2340円。かなり割引率が良くない回数券で、1枚あたり5390円。
ひとりで3往復しても、3人で往復でも、6人で片道利用でもOKで、有効は3ヶ月間。
ただし、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始は利用できません。
名古屋8:00発のワイドビューしなの3号で松本着が10:05。所要は2時間5分。
料金(5390円)÷所要時間(125分)=43.12(費用対効率の指数)

回数券を購入しても使い切れない場合には、
金券ショップでバラ売りを購入する、あるいは事前に金券ショップと交渉して、使わないチケットを買い取ってもらう方法があります。
いずれにしろ最寄りの金券ショップに顔を出しましょう。
新宿、名古屋駅地下、松本駅周辺には金券ショップが多数あります。

高速バス利用

 
バスタ新宿、そして名古屋名鉄バスセンターから高速バスを利用すると、あずさ、しなのを使った場合とどれくらい違うのでしょうか?

【新宿から松本へ京王・アルピコの高速バス利用】

バスタ新宿〜松本バスターミナルは、片道3500円、往復割引で6100円。4枚つづりの回数券(3ヶ月有効)1万2200円。
ペアで松本往復なら回数券購入で、一人あたり3050円。
バスタ新宿7:55発に乗車で、松本バスターミナル11:13着。所要3時間18分(途中「双葉SA」で休憩)。
料金(3050円)÷所要時間(198分)=15.40(費用対効率の指数)

【名古屋から松本へ名鉄・アルピコの高速バス利用】
名鉄バスセンター〜松本バスターミナルは、片道3000円(B運賃、繁忙期は3560円、通常期は2800円、閑散期は2600円と変動)。
回数乗車券および往復割引運賃は廃止されており、名古屋発は特急回数券同様に割引率が低いのが残念。
名鉄バスセンター9:10発(8時代はありません)で松本バスターミナル12:37着。所要3時間27分。
料金(3000円)÷所要時間(207分)=14.49(費用対効率の指数)

松本駅前では新宿方面への高速バス回数券のバラ売りも販売されています。急に高速バス利用が決まったら、まずは駅前の金券ショップをのぞいてみるのも手でしょう。

結論をいえば・・・

効率と、快適さ、時間の削減(現地滞在時間の有効活用)などを計りにかける必要があありますが、渋滞が予測されるシーズン、時間帯を除いて案外快適なのが、高速バスです。
とくにアルピコ運行の松本便にはグリーン車に対抗する「Sクラスシート」(バスの最前部3列シート)がついています。
1000円奮発するだけで乗車が可能で、しかも回数券でも予約時に1000円をクレジット決済すれば「Sクラスシート」が購入できます。
つまり、新宿〜松本なら4050円で「Sクラスシート」となって、これでグリーン車感覚。
あずさ回数券利用であずさ乗車より40分ほど余分にかかりますが、「Sクラスシート」を奮発しても580円安い計算に!
これが目下、もっとも快適でお得な移動手段だと思えます。

掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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