長野県下高井郡木島平村、奥志賀高原とも呼ばれるのカヤの平一帯は、広範囲にわたってブナが茂り、中部地方最大の自然休養林、森林セラピー基地になっています。散策路を使ってブナの森を抜けると、奥にあるのが高層湿原の北ドブ湿原。7月中旬~7月下旬には湿原一面にニッコウキスゲが咲き誇ります。
コバイケイソウ、ニッコウキスゲの群落も
奥志賀のカヤの平は、南にそびえる標高1747.3mの高標山(たかっぴょうやま/高標火山)の火山活動で生まれた溶岩台地で、無数の凹地が大小様々な池塘、高層湿原を形成しています。
ニッコウキスゲとともに初夏を彩るのがヒオウギアヤメ、ニッコウキスゲより少し早く、7月上旬に見頃を迎えます。
6月に開花したワタスゲ、白い綿のような実をつけるのは、6月下旬〜8月。
ニッコウキスゲの少ない年にはワタスゲが目立ちます。
コバイケイソウ、ハクサンチドリ、テヤマリンドウ、オオバタチツボスミレ、ツルコケモモ、オオバタチツボスミレ、ツマトリソウ、そして北ドブ湿原が生育南限のオオバタチツボスミレ、チシマウスバスミレと花好きには人気の(しかも人の少ない)湿原になっています。
北ドブ湿原は、ブナ林とともに上信越高原国立公園の第1種特別地域に指定。
樹齢200〜300年のブナの原生林茂る、カヤの平自体も志賀高原に隠れてまだまだ無名の存在ですが、北ドブ湿原はさらに知る人ぞ知る秘境的な存在。
起点となるカヤの平高原総合案内所、カヤの平高原ロッヂから北ドブ湿原へは、ブナの森を抜けて所要30分。
カヤの平高原ロッヂの標高は1450m、北ドブ湿原の標高は1550mなので、100mほど登ることに。
時間がない場合には30分ほどで周回できる南ドブ湿原もありますが、ブナの森を抜けての湿原の方がおすすめです。
カヤの平は、志賀高原から北に、長野県道502号(奥志賀公園栄線)を走った途中から、林道に入るか、夜間瀬(よませ)地区から林道清水平線を利用するという秘境的な存在なので、訪れる人もあまり多くはありません。
ちなみに北ドブ湿原のドブとは、汚れたドブ川のことではなく、古語(ヤマトコトバ)に由来するドブで湿地と推測されます。
北ドブ湿原 | |
名称 | 北ドブ湿原/きたどぶしつげん |
所在地 | 長野県下高井郡木島平村上木島 |
関連HP | 木島平村公式ホームページ |
電車・バスで | JR飯山駅からタクシーで50分でカヤの平 |
ドライブで | 上信越自動車道豊田飯山ICから約29km |
駐車場 | カヤの平駐車場(100台/無料) |
問い合わせ | 木島平村産業課 TEL:0269-82-3111/FAX:0269-82-412 |
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