長野県北安曇郡小谷村(おたりむら)、JR大糸線・南小谷駅近くの小土山(こづちやま)地区にある石仏群が、小土山石仏群。塩の道・千国街道沿いに位置し、庚申塔、双体道祖神のほか線彫りの鍾馗(しょうき=中国の民間伝承に伝わる道教系の神で魔除けの霊験があるとされる)も配されています。
大小2基の鍾馗様が出迎える
小土山地区は、昭和46年7月16日に大規模な地滑りが発生した地ですが、今では静寂に包まれた山里。
小谷村郷土館にも近いので、郷土館を起点に、坂道を登って見学するプランも可能です。
南側にはやはり塩の道・千国街道沿いに大別当石仏群もあり、往時の面影を残していますが、新潟県に近い信越国境の地である小谷村は、冬場は雪も深く、行き倒れになる旅人もいたと推測され、また夏場には戸隠や善光寺詣での旅人も行き交い、こうした石仏が祀られたのです。
疫病神を追い払う鍾馗像(線刻)は、無名の旅人の作とされ、里への悪鬼侵入を防ぐものだったと推測できます。
小土山石仏群 | |
名称 | 小土山石仏群/こづちやませきぶつぐん |
所在地 | 長野県北安曇郡小谷村千国乙 |
電車・バスで | JR南小谷駅から徒歩25分 |
ドライブで | 長野自動車道安曇野ICから約62km。上信越自動車道長野ICから約56km |
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