【マンホールで知る町自慢】小谷村は「オオヤマザクラ」

安曇野の最北、新潟県と境を接する県境の村・小谷村。
中部山岳国立公園(北アルプス白馬連峰)、上信越高原国立公園(雨飾山)と2つの国立公園に抱かれた自然あふれる村です。

村の花は雪に強いオオヤマザクラ

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小谷村のマンホールに描かれた絵柄は、村内各地に古くから自生するオオヤマザクラ。
日本海側に属し、雪の多い小谷村で生育する高木の桜は、植樹も簡単。さらに「花は大きく色は赤みが強く鮮やかで、残雪の早春に気高く爛漫と咲く様は限りない発展を願う村のシンボルにふさわしい」(小谷村役場)とのことで、村の花になっています。

小谷(おたり)という地名の由来は定かでありませんが、麻(あさ)の産地であったため「麻垂」から生じたものではないかといわれています。北安曇郡は、神宮(伊勢神宮)に麻を納める御厨(みくりや)だったという歴史もあるのです。

戦国時代には仁科郷矢原庄に属し、豪族・仁科氏の支族、飯森盛春(父は仁科盛国)が平倉城(小谷城)を築いて武田軍と対峙。武田軍の信濃攻略の際には、長尾景虎(後の上杉謙信)に援軍を求めますが、景虎が応ぜず、山県昌景の攻撃を受けて平倉城は落城しています。近世には松本藩の治世となっています。

明治22年、千国村と中小谷村が合併、南小谷村に。さらに、昭和33年、南小谷村、中土村、北小谷村が合併して現在の小谷村が発足しています。

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小谷村必踏3大スポット

栂池自然園

栂池高原から栂池パノラマウェイ(ゴンドラリフトと栂池ロープウェイを乗り継ぎ)で、標高1900mに位置する栂池自然園へ。雪解けの始まる6月中旬〜7月上旬に群生する水芭蕉、7月~8月にかけてはワタスゲ、ニッコウキスゲなどの高山植物が咲き乱れる別天地です。のんびりするなら、栂池自然園内の山小屋に宿泊を。

雨飾高原露天風呂&雨飾荘

雨飾山登山口近くにある雨飾荘。ブナの森のなかにある雨飾高原露天風呂は、最高のお湯です。近くには鎌池と呼ばれる秘池もあるので、ぜひ足をのばしてください。

塩の道・千国街道

糸魚川と松本を結んだのが千国街道(松本街道・糸魚川街道)。塩や産物を牛に積んで牛方が運んだ道です。冬季には牛が使えないので、人が荷を背負って歩きました。これが歩荷(ぼっか)です。とくに千国周辺は雪が多いので冬場の移動は難行苦行の連続でした。

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(一社)プレスマンユニオン事務局長。 全国を取材するかたわら、デザインマンホールに注目しています。なぜなら、そこには郷土の自慢が凝縮されているから。何気ない足下のマンホールが、実は地域活性にとって重要な役割を担っていることから、ウエブマガジン「マンホールStyle」を運営中です!