北アルプスを眺める絶景スポットといえば、その筆頭にあげられるのが長峰山。安曇野の人は北アルプスを「西山」、その反対に対岸に聳えるのが「東山」と総称しますが、長峰山はその「東山」にあり、山頂まで車で到達できます。
東山魁夷、川端康成、井上靖が感動した絶景
まずは、東山魁夷の『安曇野を想う』をお読みいただこう。
五月の若緑に蔽われた安曇野は なんと美しかったことか
上高地から流れ出る梓川が高瀬川と合流し犀川となって北に流れる
平野の上に高く連なる北アルプスの山々
常念、東天井、燕と長峰山の上で案内人の指し示す残雪の嶺々を
仰ぎながら飽かず眺めたひとときが忘れられない
秋も過ぎ冬が来ると、
その辺りは一面の銀白色。
丈高い枯れ葉と可憐な野草が、
じっと春の到来を待っている。
昭和45年5月、当時の穂高町(現在の安曇野市穂高地区)の招聘を受けたノーベル賞作家・川端康成は、作家・井上靖、画家・東山魁夷を誘って、春の安曇野を1泊2日で訪れています。わさび畑、穂高神社、碌山美術館、松尾寺、小岩岳城址、長峰山などを夫人同伴で巡りましたが、その絶景に圧倒されたのが長峰山だったのです。
川端康成、井上靖、東山魁夷の巨匠3人が一堂に会することすら驚きですが、東山魁夷の作家に転身できそうな名文にはもっとビックリです。
安曇野市の宿から長峰山へ早朝バスを運転
そんな長峰山に早朝に登り、絶景を眺めようというツアーを安曇野市観光協会が企画しています。
「標高1000mの天空から望む安曇野でしか見ることができない感動景色。早起きした人だけが見ることの出来る絶景。運が良ければ、雲海の上に聳える北アルプスを見ることができます」
とは、安曇野市観光協会専務理事・飯田善規さんの解説。
参加の条件は、安曇野穂高ビューホテル、ホテルアンビエント安曇野、ダイヤモンドあずみの温泉ホテル、旅館山のたこ平、割烹旅館 山彦、ペンションKEYAKI、ペンションハーヴェスト、ペンションメープルリーフ、ろっぢ安曇野遊人、ほりでーゆ~四季の郷の宿泊者であるということ。
実施日には(実施日は確認のこと)、各宿から長峰山まで専用のバスで案内してくれます(5:30~8:00)。
早起きすれば絶景を眺めることができ、さらに宿に戻って朝食をという配慮です。
参加費も1人1300円とお手頃ですから、見逃す手はありません。