立山トンネルトロリーバス

立山連峰の雄山山頂直下を抜ける立山トンネル。関電トンネル同様に破砕帯(はさいたい=北アルプス造山の断層運動で生まれた岩が細かく割れ、地下水を溜め込んだ軟弱な地層)が難工事を生みましたが、現在では立山黒部アルペンルートの最高所を抜けるトロリーバスが運行されています。破砕帯部分は青いライトで照明されています。

室堂と大観峰を結ぶ日本最高所のトロリーバス(鉄道)

立山トンネルトロリーバス
室堂ターミナル
立山トンネルトロリーバス
立山トンネル走行中

日本で最高所(2450m)を走るトロリーバスで、関電トンネルがトロリーバスから電気自動車に転換以降の2019年の運行からは、日本で唯一のトロリーバスの運行場所となっています。
全線が立山トンネルの内部で、3.7kmを10分で結んでいます(正式名は立山黒部貫光無軌条電車線)。

以前はトンネル内に雷殿駅(らいでんえき)がありましたが、雷電歩道の崩落から現在は途中駅は廃止されています。

立山連峰東側の大岩壁にへばりつくように築かれた大観峰駅は、立山ロープウェイの駅と共用で、屋上が展望台。
黒部湖や後立山連峰を一望にする絶景を得ることができます。

ちなみに室堂ターミナルへと供給される電気は、中部電力北大町変電所から関西電力の施設を経由して供給され、北陸電力が管理するという複雑なもの。

トロリーバスは鉄道なので、ここが日本最高所の鉄道!
立山黒部貫光が運行する立山トンネルトロリーバス。
正式名は立山黒部貫光無軌条電車線(たてやまくろべかんこうむきじょうでんしゃ)ですが、鉄道事業法ではトロリーバス(trolleybus)は無軌条電車。
つまり、鉄道事業法適用の鉄道というわけで、この立山トンネルトロリーバスは、日本最高所の鉄道ということに。
道路上の架線(トロリーワイヤ=trolley wire)から棹状の集電装置(トロリーポール=trolley pole)を用いて集電し、モーターを回しています。
乗車の際によく見ると、屋根の上にはパンタグラフが!
かつては東京、川崎、横浜、名古屋、京都、大阪など都市部でも活躍していたトロリーバスですが、今ではアルペンルートに残されるのみとなっています。
アジアでは中国の無軌電車(トロリーバス)を除けば、日本のアルペンルートだけが現役で活躍。

立山トンネルトロリーバス
ロータリーとなって向きを転換する大観峰駅

 

立山トンネルトロリーバス
名称 立山トンネルトロリーバス/たてやまとんねるとろりーばす
所在地 富山県中新川郡立山町芦峅寺
関連HP 立山黒部アルペンルート公式ホームページ
電車・バスで 富山地方鉄道立山駅、または、関電トンネル電気バス扇沢駅から立山黒部アルペンルート利用
ドライブで 北陸自動車道立山ICから約25kmで立山駅駐車場
長野自動車道安曇野ICから約40kmで扇沢駐車場
駐車場 立山駅駐車場(900台/無料、混雑時は臨時駐車場を600台/無料を開設)
扇沢駐車場(350台/有料、230台/無料、混雑時は臨時駐車場を600台〜800台/有料を開設)
問い合わせ 立山黒部アルペンルート オフィシャルガイド TEL:076-432-2819
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

取材協力/富山県観光振興室、立山黒部貫光、ホテル立山

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