塩羊羹の元祖「新鶴本店」【長野県下諏訪町】

塩羊羹の元祖「新鶴本店」

今や全国に数ある塩羊羹。その塩羊羹の元祖が明治6年創業の下諏訪温泉(長野県諏訪郡下諏訪町)の「新鶴本店」です。諏訪神社下社秋宮に隣接する新鶴本店の初代・河西六郎が考案。北海道十勝産の小豆を厳選し、地元茅野(ちの)の天然寒天を楢(なら)の薪で炊き上げています。

火力の強い楢の薪で炊き上げる!

塩羊羹の元祖「新鶴本店」
諏訪神社下社秋宮の社前に建つ「新鶴本店」

楢の薪は火力が強く、ガスなどでは代用できない味わいを生み出すとのことで、明治6年の創業から一貫して楢を使っての炊き上げを守り続けているそうです。

信州は海のない国で、かつて塩は、大変な貴重品でした。
塩は日本海から千国街道(糸魚川街道)で、そして太平洋からは相良(さがら=御前崎近く)から遠路はるばる運ばれました。
その塩の道の終点が、まさに諏訪湖だったというわけです。
ですから砂糖も塩も貴重品。
これを生かした塩羊羹は贅沢な食べ物だったわけです。

初代・河西六郎が羊羹に塩味を加えることを思いつき、北海道産の小豆、そして地元・茅野(ちの)の良質な寒天を使って練り上げるのが、「新鶴本店」の塩羊羹です。
「小豆、寒天、砂糖と塩のなじみ具合、折り合いに苦心しながら工夫を重ねて塩羊羹が生まれた」とのことで、ほかで見かける塩羊羹は、すべて後発ということに。

グルメライターで旅ソムリエの板倉あつしさんは、基本的に甘いもが苦手ですが新鶴本店の塩羊羹に関しては「これは美味しい!」と絶賛。
先日も取材帰りにわざわざ立ち寄り知人へのおみやげとして数個を購入。
「食通の人でもこれをみやげにすれば安心なんです」とのこと。

また、地元では季節の生菓子も人気で、「新鶴もちまんじゅう」も売り切れで買えないこともしばしば。
午前10:00からの発売なのでお早めに!
「新鶴塩羊羹」と「新鶴もちまんじゅう」は電話での予約も受け付けてもらえます。

「新鶴塩羊羹」はFAXや郵便で注文をすれば宅配での購入も可能。
昔ながらに真空パックもしない、防腐剤をつかわないというこだわり。
ですから夏季は5日間、他の季節は7日間が賞味期限の目安だとか。

新鶴本店
名称 新鶴本店/しんつるほんてん
所在地 長野県諏訪郡下諏訪町木の下3501
関連HP 新鶴本店公式ホームページ
電車・バスで JR下諏訪駅から徒歩10分
ドライブで 中央自動車道岡谷ICから約6km
駐車場 7台/無料
問い合わせ 新鶴本店 TEL:0266-27-8620/FAX:0266-27-0825
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
諏訪大社下社秋宮

諏訪大社下社秋宮

諏訪湖周辺にある4つの諏訪大社のなかで、もっともにぎわいをみせるのが、諏訪大社下社秋宮(しもしゃあきみや)。中山道(なかせんどう)と甲州街道の合流点、下諏訪宿(現・長野県下諏訪町)に建ち、江戸時代にも街道を歩く旅人や大名も参拝しました。数え

本陣岩波家

本陣岩波家

長野県下諏訪町は、中山道(なかせんどう)と甲州街道の合流点。街道時代の面影を色濃く残しているのが、諏訪大社下社秋宮(すわたいしゃしもしゃあきみや)あたりの旧中山道です。本陣を務めた岩波家には、街道時代の建物の一部と庭園が保存され、見学可能。

塩羊羹の元祖「新鶴本店」

よく読まれている記事

ABOUTこの記事をかいた人

アバター画像

日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!