長野県大町市、大町ダム近くの高瀬川沿いにあるエネルギーに関することをわかりやすく学ぶことができるのが、大町エネルギー博物館。注目は、土・日曜、祝日のみ運行の日本唯一の薪バス「もくちゃん」。入館者は無料で龍神湖展望広場までの周回コースに乗車できます(定員12名/予約可能)。
積載される釜(薪ガス発生炉)は昭和25年、地元鉄工所で製作
薪バス「もくちゃん」は、ガソリンの代わりに薪を釜(薪ガス発生炉)で蒸し焼きにし、そこから発生する薪ガスを動力源として走るボンネットバス。
車体の後部に積まれた釜(薪ガス発生炉)は、正式名を田之尻自動車代燃製作所製造「田之尻式ガス発生炉III型」といい、昭和25年、地元鉄工所で製作とのこと。
使用される薪は、ストーブに使うの薪とは異なり、小さくカットしたもの。
車体は、昭和25年のトヨタ製消防車のシャシに、日野RM100の車体を組み合わせたもの。
昭和57年に大町エネルギー博物館に寄贈され、トラックとして使われていたものを平成2年6月にバスに改造して運用を開始しました。
積載されるエンジンは、大町市の消防車に載っていた3800CC、130馬力のガソリンエンジンですが、薪ガスはカロリーが低いため、最高で65馬力程度です。
昭和15年9月11日には戦時統制で営業バスの7割を代用燃料車にするように命令が出たため、石炭や木炭を使ったこうしたバスが日本中を走っていました。
昭和26年頃に石油輸入が順調となったのを受け、全国の代燃自動車をガソリン車に転換することになり、昭和27年には全国から木炭バスが姿を消しています。
現在、公道を走行できる復刻木炭車は、北海道中央バスの「まき太郎」がありますが、実際に使われていた薪の釜を使って公道を走るバスは、日本で唯一となっています。
運行されるのは4月下旬〜11月の無雪期のみで、土・日曜、祝日の11:30発、13:30発の2便。
コースはエネルギー博物館~龍神湖展望広場の周回コースです。
電話予約が可能。
大町エネルギー博物館で、日本唯一の薪バス「もくちゃん」に乗ろう! | |
開催日時 | 4月下旬〜11月(無雪期)の土・日曜、祝日 |
所在地 | 長野県大町市平高瀬入2112-38 |
場所 | 大町エネルギー博物館〜龍神湖展望広場 |
関連HP | 大町エネルギー博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR信濃大町駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 長野自動車道安曇野ICから約30km |
駐車場 | 大町エネルギー博物館駐車場(40台/無料) |
問い合わせ | 大町エネルギー博物館 TEL:0261-22-7770/FAX:0261-22-7770 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |