小谷村の姫川に架る旧道の橋が昭和12年完成の姫川橋。戦争のため鋼材が不足したことを背景に、長野県道路技師・中島武の創意によって生まれた世界最初の鉄筋コンクリート・ローゼ桁橋で、同じ小谷村の親沢橋、昭和橋(坂城町)、大手橋(木曽福島町)、栄橋(佐久町)とともに土木学会の土木遺産に認定されています。
3連アーチの美しいコンクリート・ローゼ桁橋
姫川橋は、姫川第三ダムのダム湖湖上に架かっていますが、国道148号は姫川の東岸を平倉トンネル、中土トンネルで抜けているので、国道を走っていると橋の存在に気づくことはありません。
平倉トンネル、中土トンネルの間で、旧道に入ればすぐに姫川橋。
そのまま旧道を走るとJR中土駅前に出ることが可能。
設計者の中島武は札幌出身で、北海道帝国大学土木工学科を卒業後、茨城県岐阜県の道路技手を経て昭和8年長野県に赴任。
新潟県へと転出するまでのわずか3年半あまりの間に、世界初といわれるコンクリートローゼ桁を7橋設計架設しています。
中島武設計のRCローゼ桁橋7橋のうち、境橋(東御市)、腰越橋(上田市)は失われています。
姫川橋 | |
名称 | 姫川橋/ひめかわはし |
所在地 | 長野県北安曇郡小谷村中土 |
ドライブで | 北陸自動車道糸魚川ICから約31km、長野自動車道安曇野ICから約66km |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |