2024年6月1日(土)~6月2日(日)、長野県松本市の上高地で『第78回ウェストン祭』が開催されます。6月1日(土)6:00 ~はウェストンも歩いた島々から徳本峠(とくごうとうげ)を越えて上高地まで記念山行。6月2日(日)10:00~の碑前祭はレリーフへ献花、黙祷、合唱、詩の朗読を開催。記念講演も実施。
『日本アルプスの登山と探検』のウェストンを偲ぶ
6月第1日曜10:00〜には、日本山岳会信濃支部主催で、上高地ウェストンレリーフ前で碑前祭がおこなわれます。
前日の土曜日には、かつてウェストンも歩いた島々谷から徳本峠を越え、上高地までの記念山行を実施。
『日本アルプスの登山と探検』(原著MOUNTAINEERING AND EXPLORATION IN THE JAPANESE ALPSは、1896年にロンドンのJ・ マレー社にて刊行)の著者で、日本アルプスを世界に紹介したウォルター・ウェストン(Walter Weston, 1861年12月25日~1940年3月27日/日本山岳会の名誉会員)氏を偲ぶ祭り。
上高地にウェストンレリーフ(額面型の浮彫胸像)が取り付けられたのは昭和12年のこと。
昭和17年に太平洋戦争にともないレリーフ撤去し、日本山岳会に保管(空襲で一部焼損)。
昭和22年に修復されたレリーフを上高地に復旧設置した際に始まったのが、この『ウェストン祭』なのです。
現在も行なわれている記念手拭いの頒布も昭和27年(『第6回ウェストン祭』)に始まったという伝統あるもの。
ウェストンと日本アルプス
明治24年、ウォルター・ウェストンは、当時の島々村の旅館「清水屋」の主人と島々村橋場地区の案内人3人とで徳本峠を越えて上高地へ入山。
横尾本谷から槍ヶ岳への登山を試みるも失敗しています。
翌明治25年に槍見河原から槍ヶ岳の登頂に成功。
明治26年には上條嘉門次と上條万作をガイドに選んで、前穂高岳の登頂に成功しています。
明治45年、大正2年にも槍ヶ岳、奥穂高に登頂。
ちなみに北アルプスをJapan Alpsと称した最初はウェストンではなく、ウィリアム・ガウランド(ウィリアム・ゴーランド/William Gowland)で明治10年のこと。
ガウランドは、明治10年に槍ヶ岳に登頂。
明治18年には上高地牧場が今の徳沢園一帯に開場され(徳沢園の草地は牧場の名残)、明神池では岩魚の養殖も行なわれていましたからすでに上高地は前人未踏の地ではなかったことになります。
第78回ウェストン祭|松本市|2024 | |
開催日時 | 2024年6月1日(土)~6月2日(日) |
所在地 | 長野県松本市安曇島々 |
場所 | 上高地ウェストン碑前広場 |
関連HP | 上高地公式ウェブサイト |
電車・バスで | 松本電鉄新島々駅から松本電鉄バス上高地行きで1時間10分、終点下車、徒歩20分で上高地ウェストン碑 |
ドライブで | 長野自動車道松本ICから約33kmで沢渡地区駐車場。路線バス・タクシーで上高地へ(マイカー規制実施中)。上高地バスターミナルから徒歩20分で上高地ウェストン碑 |
駐車場 | 沢渡地区駐車場(2156台/有料) |
問い合わせ | 松本市アルプス観光協会 TEL:0263-94-2221 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |