長野県の「令和7年度堅果類豊凶調査結果」によれば、冬眠前の熊の主食とされるブナの着果は非常に悪く、「大凶作」から「凶作」の状態とのこと。山里への熊の出没が危惧される中、大町温泉郷(大町市)の温泉ホテル前、白馬村みそらの地区のペンションビレッジにも熊が出没、地元も驚く状況に。
北アルプス地域に「ツキノワグマ出没注意報」発令
ツキノワグマの冬眠前の主食としてのブナ類への依存度が高いのは、北アルプス山麓など、県北部で、県南部ではそれほど高くありません。
つまり、ブナ類の凶作の影響が大きく要注意なのは、北アルプス山麓の小谷村、白馬村、大町市、松川村、池田町などということに。
令和7年は、松本近郊にも熊が出没、里山から徐々に市街地へと接近する傾向があります。
「熊は広範囲を移動するため、県内の森林のどこにでも出没し、人と遭遇する可能性がある」(長野県林務部森林づくり推進課)ということですが、北アルプス地域(大町市、池田町、松川村、白馬村、小谷村)には令和7年9月29日(月)〜11月14日(金)の間、「ツキノワグマ出没注意報」が発令中です。
小谷村はこれまで塩の道沿いの村道などにも熊がたびたび出没し、目撃例が多いことで知られていますが、10月30日、白馬村みそら野地区のコテージ付近に熊が出没。
周辺にはペンションも多く、みそらのペンションビレッジとも称されていますが、北アルプスの唐松岳に直結し、山から降りてきやすい環境にあります。
大町市では温泉ホテルが建ち並び、立山黒部アルペンルートの宿泊地ともなっている大町温泉郷の温泉街に熊が出没、警察が付近の住民や観光客などに注意を呼びかけるという状況に。
大町温泉郷は東側に鹿島川が流れ、西側は森という自然豊かな環境。
鹿島川の源頭は北アルプス・五竜岳で、まさに北アルプスに直結するという環境なのです。
大町市では過去にも出没例はありますが、今年はやはり目撃例が多いとのこと。
大町温泉郷のホテルでも玄関の自動ドアを手動に切り替えるなどの対策も行なわれています。
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