明治39年、実業家・山本直良(やまもとなおよし)が創業した三笠ホテル。旧軽井沢の小瀬温泉・白糸の滝寄りに美しい擬洋風建築が残されていますが、耐震補強を含む大規模保存修理工事で2019年12月28日から休館中。工事が終了し、2025年10月1日から内部の見学が再開されています。
カフェ、ミュージアムショップ、貸衣装サービスも
明治末〜大正時代には、上海に駐留する外国人も夏には横浜経由で避暑地・軽井沢にやってきたといい、軽井沢駅から離れていることから、駅とホテルの間を馬車で送り迎えが行なわれていました。
戦後は、進駐軍が接収し、三笠ハウスとなりましたが、もともと山本直良が、軽井沢を訪れる要人や外国人避暑客向けに建てた建物で、本人も道楽で建てたことを認めるほどの贅沢な造り(客室30室、定員40人)。
そんな外国人避暑地としての軽井沢の歴史と伝統を今に伝える豪華な建物ですが、経営的には黒字になることはなく、昭和47年に日本長期信用銀行が買収。
建築的に価値のある本館部分を残し、食堂、調理場、浴室などは解体されてしまいました。
昭和55年3月27日に軽井沢町に贈与され、5月31日に旧三笠ホテルとして国の重要文化財に指定されています。
軽井沢町が公開以降、年間約7万人の観光客が訪れる軽井沢屈指の観光名所となりましたが、耐震補強が必要のため、5年半にわたって公開を中断。
2025年10月1日の公開では、日比谷花壇が新たに指定管理者になり、カフェスペース、旧三笠ホテルの歴史を感じられるオリジナルグッズを販売するミュージアムショップを新設。
レトロな衣装を纏い、タイムスリップしたかのような気分になれる貸衣裳サービスも新たに開始しています。
軽井沢の重要文化財「旧三笠ホテル」、一般公開を再開! | |
名称 | 旧三笠ホテル/きゅうみかさほてる |
所在地 | 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1339-342 |
関連HP | 旧三笠ホテル公式ホームページ |
電車・バスで | JR・しなの鉄道軽井沢駅から草軽交通バスで8分、三笠下車、徒歩2分 |
ドライブで | 上信越自動車道碓氷軽井沢ICから約13km |
駐車場 | 25台/無料 |
問い合わせ | 旧三笠ホテル TEL:0267-48-6341/ FAX:0267-48-6342 |
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