【信州の池】「スワンレイク」と呼ばれた雲場池|軽井沢町

軽井沢を代表する景勝地が雲場池。軽井沢を避暑地として見出した外国人別荘族たちは、この小さな池をスワンレイク(Swan Lake)と呼びならし、お隣にそびえる離山とともにピクニックの場にしていました。別荘族を気取って、スワンレイクからハナレスプリング(御膳水)まで散策してみましょう。

雲場池から御膳水への散策路は別荘族おすすめの道

明治17年に碓氷(うすい)新道が開通し、宿場町だった軽井沢(現在のメインストリート=旧軽井沢銀座)には人がほとんど訪れなくなりました。明治19年に宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーと友人の英語教師ジェームズ・ディクソンは、涼しい自然に避暑地としての軽井沢を見出します。それが避暑地・軽井沢のルーツです。

その後、外国人が軽井沢に別荘を構えますが、休日などにピクニックに訪れたのが雲場池。
外国人別荘族たちは、この池をスワンレイク(Swan Lake)と呼んでいました。
なぜスワンレイクなのかといえば、冬場に白鳥がやって来たから。
地元の人の話では、「近年は白鳥の姿はありません。まれにコブハクチョウがやって来ることがありますが・・・」とのこと。

「お水端」(おみずはた)とも呼ばれることもありますが、正しくは少し上流、ホテル鹿島の森の敷地内に湧き出す「御膳水」のこと。

雲場池を一周する遊歩道がありますが、雲場川沿いに上流を目指すと、「御膳水」(Hanare-Spring=ハナレ・スプリング/離山の湧水)までは爽快な散歩道です。
別荘族を気取って散策するならぜひ歩いてみたいコースになっています。
夏の終わりにはシラネセンキュウが白いレースの花を咲かせ、オタカラコウが黄色い花をつけます。
夏の終わりから秋の初めに咲く、マーガレットのような花は、マーガレットではなく、ユウガギク。優雅な菊ではなく、柚香菊と書きます。

オタカラコウ
オタカラコウ

池を取り巻くイロハモミジの紅葉は、例年10月下旬〜11月上旬頃です。

ちなみに雲場池の西側、鍋を伏せたような山が離山ですが、こちらは外国人別荘族はテーブルマウンテン(Table Mountain)と呼んでいました。
まさにその形を上手に表現した名前ですが、離山は浅間火山の側火山(溶岩ドーム)。車道が山頂まで通じていますが、車は進入禁止。つまりはこちらもピクニックに絶好の場所です。

新緑の雲場池
新緑の雲場池
雲場池の見事な紅葉
雲場池の見事な紅葉

 

雲場池
名称 雲場池/くもばいけ
所在地 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢
関連HP 軽井沢町公式ホームページ
電車・バスで JR軽井沢駅から徒歩25分
ドライブで 上信越自動車道碓氷軽井沢ICから約11km
駐車場 なし
問い合わせ 軽井沢町観光経済課 TEL:0267-45-8579
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
雲場池

雲場池

2020年9月18日
 

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